スプレードライヤー、スプレークーラー、フリーズグラニュレーターの粉体加工のみならず、原料の粉砕や混合、成形、焼成、凍結乾燥など、前後工程も含めたサービスを提供します。国内二拠点のパウダーテクニカルセンター(神奈川県川崎市)およびASEANパウダーテクニカルセンター(タイ)の計三拠点において、顧客の持つ技術的課題を解決するために日々運営しています。2023年に新設した第二パウダーテクニカルセンター(PTC2)では、国内最大規模の分析・測定装置を取り揃えています。当サービスをご紹介する特設サイトプリス粉ラボを新たにリリースしました。サービスや施設の詳細および技術資料もご案内していますので、ぜひアクセスしてください。
特徴
- 試作から量産まで一貫してサポート
- 試作と評価をワンストップで行い、開発スピードを高めることが可能
- 最新設備を初期投資と維持費なしで活用できる
- オペレーションを委託することによる時短効果
- 専門技術者との協業により新たな気づきやインサイトが得られる
サービス一覧
分析・測定サービスの活用例
スプレードライヤー、スプレークーラー、フリーズグラニュレーターによって得られる粉体の特性評価では、以下のような分析および測定を行うことが可能です。
造粒体の粒度や形状は、複数の画像解析装置およびレーザー回折装置を用いて分析を行います。画像解析装置では、撮像した個々の粒子から粒度分布や円形度などの形状分析、また輝度分析を行うことが可能です。リアルタイムレーザー回折式粒度分布測定機を用いて、インラインによる動的な粒度解析を行うことも可能です。加えて、粒子表面を観察するためにSEMも活用します。
粉体の流動性分析には、粉体特性評価装置およびパウダーレオメーターを使用します。流動性評価の伝統的な手法である安息角やかさ密度、Carrの流動性指数に加えて、動的環境下において実際の挙動に近い状態で試験を行うことも可能です。レオロジーにおける動的評価は、流動している粒子同士の摩擦による崩壊性なども確認できるため、粉体の充填性やハンドリング性の評価を行うことが可能です。
粉体の比表面積および密度を分析することも可能です。ガス吸着法による定容法を用いて比表面積および細孔分布を測定します。また、気体置換法により、乾式で真密度と粒子密度の測定を行うことも可能です。その他、粒子強度を測定する微小粒子圧壊力測定があります。単一の粒子を物理的に圧壊することにより、強度を測定します。
液体の分析では、次工程である粉体製造に影響を及ぼすパラメーターの評価を行います。スラリーあるいは懸濁液の場合は、湿式レーザー回折法による粒度分布の測定を行います。液体材料を循環させて粒度を測定することによって、時間経過に伴う凝集性の変化や崩壊性、再分散性の評価を行うことも可能です。湿式のレオメーターを用いたレオロジー評価も行います。粘弾性やせん断応力および凝集・分散安定性、チキソトロピーおよびダイラタンシー特性、降伏点等の動的な流動挙動を評価します。
保有設備
粉体加工サービス
スプレードライヤー
SB39:4台
乾燥チャンバー径:φ387mm
噴霧方式:二流体ノズル
最大水分蒸発量:3kg/h
備考:クローズドサイクルシステム対応可
TR160:1台
乾燥チャンバー径:φ1600mm
噴霧方式:ロータリーアトマイザー、各種ノズル
最大水分蒸発量:15kg/h
備考:クローズドサイクルシステム対応可
P260:2台
乾燥チャンバー径:φ2600mm
噴霧方式:ロータリーアトマイザー、各種ノズル
最大水分蒸発量:30kg/h
D350:1台
乾燥チャンバー径:φ3500mm
噴霧方式:ロータリーアトマイザー、各種ノズル
最大水分蒸発量:50kg/h
SB39:1台
乾燥チャンバー径:φ387mm
噴霧方式:二流体ノズル
最大水分蒸発量:3kg/h
備考:PTC ASEAN(タイ)
TR80:1台
乾燥チャンバー径:φ800mm
噴霧方式:ロータリーアトマイザー、各種ノズル
最大水分蒸発量:3kg/h
備考:PTC ASEAN(タイ)
P260:1台
乾燥チャンバー径:φ2600mm
噴霧方式:ロータリーアトマイザー、各種ノズル
最大水分蒸発量:30kg/h
備考:PTC ASEAN(タイ)
スプレークーラー
スプレードライヤー設備を使用してスプレークーリング(噴霧冷却凝固)を行うことが可能です。
フリーズグラニュレーター
LS-6:1台
容器径:φ120mm
噴霧方式:二流体ノズル
最大原液処理量:6kg/h
冷却温度:−196℃
冷却方式:液体窒素による湿式冷却
フリーズグラニュレーター CS30:1台
凍結チャンバー径:φ300mm
噴霧方式:二流体ノズル
最大原液処理量:15kg/h
冷却温度:−10 ~ −120℃
冷却方式:液体窒素の蒸発気体による乾式冷却
CS220:1台
凍結チャンバー径:φ2200mm
噴霧方式:ロータリーアトマイザー、各種ノズル
最大原液処理量:320kg/h
冷却温度:−10 ~ −50℃
冷却方式:高効率冷却ユニットによる乾式冷却
フリーズドライヤー
FDU-2110:1台
棚容量:700ml × 6段
コールドトラップ容量:3kg
コールドトラップ温度:−80℃
FD-551:1台
棚容量:8000ml × 3段
コールドトラップ容量:10kg
コールドトラップ温度:−45℃
TFD-10:1台
乾燥チャンバー容量:85L
コールドトラップ容量:10kg
コールドトラップ温度:−40℃
RHEOFREED:1台
乾燥チャンバー容量:160L
コールドトラップ容量:30kg
コールドトラップ温度:−45℃
液体調整・湿式粉砕加工サービス
ポットミル:4台
備考:各種ポット容量あり
ボールミル(50L):2台
容器容量:50L
接液部:ナイロン
ボール:ジルコニアφ10mm
ボールミル(100L):2台
容器容量:100L
接液部:ナイロン
ボール:ジルコニアφ10mm
ビーズミル:1台
型式:RMH-08
ベッセル容量:0.95L
接液部:ジルコニア
ビーズ:ジルコニアφ0.5または 1.0mm
成形・焼成加工サービス
一軸成形機:1台
型式:SMT-200AF
加圧能力:最大200kN
備考:CIP容器有り
マッフル炉:1台
型式:FP103
温度制御範囲:100~1150 ℃
内寸法:100×150×100mm
備考:窒素使用可
横型管状炉:1台
型式:HF1800
温度制御範囲:300~1800 ℃(常用1700℃)
試料室形状:Al2O3チューブ φ60mm
備考:真空引き、窒素使用可
分析・測定サービス
粒子画像分析装置:1台
型式:モフォロギG3
測定項目:粒子径、粒子径分布、形状、光線透過度、個数、位置
粒子画像分析装置:1台
型式:モフォロギ4
測定項目:粒子径、粒子径分布、形状、光線透過度、個数、位置
レーザー回折粒度分布測定装置:1台
型式:マスターサイザー3000
測定項目:粒子径、粒子径分布
備考:乾式、湿式
リアルタイム粒度分布測定装置:1台
型式:インシテック
測定項目:粒子径、粒子径分布(連続式)
備考:レーザー回折式
走査電子顕微鏡:1台
型式:JCM-6000Plus
測定項目:粒子形状、粒子構造、粒子表面構造
粉体特性評価装置:1台
型式:PT-X
測定項目:安息角、圧縮度、スパチュラ角、凝集度、崩潰角、分散度、差角、ゆるめかさ密度、固めかさ密度、均一度
粉体流動性分析装置:1台
型式:FT4
測定項目:安定性、流速変化、圧縮性、通気性、透過性、せん断性、壁面摩擦性、かさ密度
比表面積・細孔分布測定装置:1台
型式:トライスターⅡPlus3030
測定項目:比表面積、細孔分布
真密度・粒子密度測定装置:1台
型式:アキュピックII
測定項目:密度
備考:気体置換法
粒子圧壊力測定装置:1台
型式:NS-A200
測定項目:粒子圧壊力(強度)
湿式レオメーター:1台
型式:MCR302e
測定項目:動的流動特性(粘弾性、凝集・分散特性、糸引き性、降伏値、チキソトロピー特性、ダイラタンシー特性)
粘度計:1台
型式:DVE
測定項目:粘度
カールフィッシャー水分計:1台
型式:MKV-710S
測定項目:水分量
万能試験機:1台
型式:AGS-10kN
測定項目:引張り、圧縮
ご依頼の流れ
1. お問い合わせ
お問い合わせフォームまたはお電話にてご連絡下さい。
2. 初回打ち合わせ
お電話、メール、対面、オンライン等により、お客様の検討内容をお伺いします。あわせて、当センターの紹介をさせていただきます。その時点において実施可能な日程もご案内します。使用する装置によっては予約が数ヶ月間埋まっていることもあるため、早めの日程調整をお願いしています。
3. テスト・委託加工確認書の提出
お客様に記載して頂く書類です。不明点や非開示情報は記載する必要はありません。記載可能箇所のみで結構です。※安全性および環境面については、詳細の開示をお願いしています。
4. お見積書の提出
テスト・委託加工確認書および打ち合わせ内容をもとに、お見積書を提出させて頂きます。
5. 日程調整
正式にご依頼を頂いた後に実施日が確定します。
6. 原料の送付
前日までに原料を郵送して下さい。当日に立会いされる場合は、原料を持参されても結構です。
7. テストの実施
当日に立会いされる場合は、お客様と加工条件を議論しながら実施します。立会いされない場合も、電話等で途中経過を報告しながら加工条件を調整することが可能です。
8. テスト・委託加工報告書の提出
実施日から1週間を目途に報告書を提出します。
FAQ – よくあるご質問
Q. 少量の試験を行うことは可能ですか。
A. 小型装置を使用することにより、1回あたり1L程度から試験が可能です。
Q. どのような分野の原料を取り扱っていますか。
A. さまざまな分野の原料を取り扱っていますが、安全性や環境面によりお引き受けできない場合があります。
Q. 原料非開示で試験をお願いすることは可能ですか。
A. 安全性や環境面については、SDS等の書類を提示いただき、実施可否を検討させていただきます。秘密保持契約を締結することも可能です。
Q. 試験の立会いは可能ですか。
A. 可能です。
Q. 粉体の分析・測定のみをお願いすることは可能ですか。
A. 可能です。
Q. 費用はどのように算出されますか。
A. 粉体加工は、装置の洗浄工程まで含めた1日単位となります。複数日連続して試験を行うことも可能です。分析・測定は、検体単位となります。液体調製、湿式粉砕、凍結乾燥、成形加工および焼成加工は、工数単位で算出します。
Q. 予約状況を教えていただけますか。
A. 電話あるいはメール等で最新の予約状況をお伝えします。通常は1〜3ヶ月前から予約をいただいています。キャンセル待ちの予約も可能です。