スプレークーラー(噴霧冷却)

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スプレードライ(噴霧乾燥)

スプレークーラーにより、
固形物を溶融させた液体を冷却固化して粉体を製造します。

スプレークーラー技術による受託粉体加工・試作テストをお引き受けしています。

スプレークーラーとは、スプレードライヤーの技術を応用した装置であり、加熱溶融した原料(原液)を冷気中に噴霧することにより冷却凝固させ球状粒子を製造する装置です。溶融物質の噴霧時に、瞬間的に冷却凝固させることにより、流動性の良い球状粒子を得ることが可能です。

※当社設備には、スプレークーラー専用装置はございません。
スプレードライヤーを利用して常温程度の冷風を発生させて冷却固化する、またはフリーズグラニュレーターを利用して冷風を発生させて冷却固化させます。フリーズグラニュレーターを使用することにより、常温以下の凝固点のサンプルを粉体化することができます。

スプレークーラーフロー例

スプレークーラーフロー例

このような課題はありませんか?

  • 粉砕が困難な樹脂等の板状、ペレット状、フレーク状の製品を微粒子化して性能を向上させたい
  • 微粒子製品を造粒して流動性を向上させたい、ハンドリング性を向上させたい
  • 粉砕品等の形状を球形化したい

スプレークーラーのサービス内容全般

  • スプレードライヤーを使用した、
    スプレークーラーの試作テスト、受託加工

ユーザー様に
ご用意頂くもの

  • 固形原料サンプル
  • 当社との打ち合わせで必要となった際のご支給品

当社でご用意
させて頂くもの

  • スプレークーラー設備(スプレードライヤーorフリーズグラニュレーター)
  • 湯煎、オイルバス等の原液溶解設備
  • 送液ポンプ、撹拌機、各種SUSタンク、秤等、業務に必要な小物類
  • 回収粉体の梱包用段ボール、ビニール袋、郵送料
  • お立会いの際の昼食
  • 設備使用後の洗浄作業

スプレークーラーのサンプル

脂肪酸

脂肪酸

パラフィン

パラフィン

スプレークーラーの対応品目

対応例

  • 脂肪酸
  • 樹脂
  • ポリマー
  • パラフィン
  • ワックス
  • 肥料

スプレークーラーのノウハウ

スプレークーラー加工例

パラフィン原料

パラフィン原料

スプレードライヤー P260

スプレードライヤー P260

当社の自社研究で実施した、スプレークーラーの加工例をご紹介します。
パラフィンワックスを下記条件でスプレークーラー処理し、球形粉体としました。
スプレークーラーには上記画像のスプレードライヤーP260を使用しました。

使用装置 スプレードライヤーP260(φ2600mm)
原料 パラフィン(融点約50℃)
噴霧方式 ロータリーアトマイザー
ロータリーアトマイザー回転数 3000rpm、6000rpm、12000rpm
温度条件 入口温度35℃ 出口温度33~35℃
原料溶解温度 85℃
①パラフィン液 ②ローラーポンプ ③ロータリーアトマイザー
①パラフィン液 ②ローラーポンプ ③ロータリーアトマイザー
粒度分布

粒度分布

円形度

円形度

アスペクト比

アスペクト比

上記画像は、P260の天井部に設置した①溶解設備(ホットスターラー)、②ローラーポンプ、③ロータリーアトマイザーです。①で溶解させて液状となったパラフィン液を②のローラーポンプで送液し、③のロータリーアトマイザーで噴霧します。
噴霧されたパラフィン液は、P260に供給された、融点以下に温度制御した大気ガス(35℃)と接触して冷却固化され、球状粒子となりました。

上記図は画像解析装置での粒度分布測定結果です。()内はDv50です。
ロータリーアトマイザー回転数が低いほど噴霧液滴が大きくなるため、冷却固化した粉体も大きくなります。

上記図は円形度、アスペクト比です。円形度アスペクト比共に、ロータリーアトマイザー回転数が低いほど高くなっていることから、3000rpm条件の大きい粒子は真球に近いことがわかります。

スプレークーラー顆粒(12000rpm)

スプレークーラー顆粒(12000rpm)

スプレークーラー顆粒(6000rpm)

スプレークーラー顆粒(6000rpm)

スプレークーラー顆粒(3000rpm)

スプレークーラー顆粒(3000rpm)

上記の(12000rpm)、(6000rpm)、(3000rpm)の写真を確認しても、高回転条件は、棒状、紐状粒子が多いことがわかります。

3000rpmの低回転条件では大きい液滴が噴霧されたので、比表面積が小さく冷却に時間を要したため、表面張力が作用して真球状となってから固化したものと考えられます。

一方6000rpm、12000rpmの高回転条件は冷却が早く表面張力が作用する前に固化したため、棒状、紐状の異形粒子が発生したものと考えられます。

本検討の原料にて、高回転条件(小粒径)で真球状の粒子を得るためには、液温を上げて送液する、または冷却ガス温度(入口温度)を高くして運転する、すなわち噴霧液滴から冷却固化して粒子となるまでの時間を長くすることで、表面張力が作用し、達成できると想定されます。

スプレークーラーご依頼の流れ

お問い合わせ

お問い合わせ

メール、お電話にてご連絡・お問い合わせ下さい。(ユーザー様)

ヒヤリング

ヒヤリング

当社専門スタッフが、ご要望をヒヤリングします。またユーザー様にテスト・受託加工確認書をご記載頂きます。(当社・ユーザー様)

ご提案・御見積書を提出

ご提案・御見積書を提出

ユーザー様のご要望に適したスプレークーラーでの受託加工をご提案・御見積書を提出します。(当社)

注文書を発行

注文書を発行

御見積金額、テスト内容に問題が無ければ、加工実施日程をお打ち合わせの上、注文書を発行頂きます。(当社・ユーザー様)

サンプルやご支給品を当社に送付

サンプルやご支給品を当社に送付

実施日前日までにサンプルやご支給品を当社に送付下さい。当日にハンドキャリーでも可(ユーザー様)

実施日当日・加工開始

実施日当日・加工開始

スプレークーラーのよくあるご質問

スプレークーラーで得られる最小の粒子径、最大の粒子径を教えて下さい。

原液の物性によって大きくことなるので、一概に申し上げることはできません。一般的に低粘度であれば粒子は小さくなり、高粘度であると粒子が大きくなります。スプレードライと比較すると、液滴→乾燥粒子の過程で溶媒の蒸発による収縮がないので、大きくなります。当社保有設備での実績では、最小でD50:数μm、最大で500μm程度です。

依頼してから、加工の実施までどの程度の期間となりますか。

ご要望に適した装置のスケジュールに依存するため、明確に申し上げることはできませんが、装置が空いている状況であれば数日、空きがない状況では数ヶ月後となるイメージです。

秘密保持契約等の締結は可能ですか。

可能です。締結前であっても、ユーザー様情報を他社様にお話することはありません。

品質保証に対応はしていますか。

対応していません。ご支給頂く原液サンプルの物性変化や季節、天候等、様々な要因で粉体物性は変化します。粉体測定、液体測定サービスにて、粉体・液物性の評価は実施しています。

スプレークーラー受託加工に立ち会うことは可能でしょうか。

可能です。初回のテストの際は、是非お立会い頂きたいと思います。ユーザー様が求めている最適な粉体について、議論しながら加工を実施できれば、より良い粉体が製造できると考えています。

その他のサービス紹介

スプレードライ【噴霧乾燥】により、液体を粉体化する受託加工・試作テストサービスです。

フリーズグラニュレーション【凍結造粒】による受託加工・試作テストサービスです。

スプレークーラー【噴霧冷却】による受託加工・試作テストサービスです。

セラミックス、金属、その他化成品関連のスラリーを受託調製します。

各種測定装置を用いてスラリー特性を把握し、液体調整の改善提案をします。

各種測定機を用いて、粉体の測定を実施します。

受託加工で造粒したセラミックス、金属の顆粒から成形体・焼成体サンプルを作製します。