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ACS高効率サイクロンの利用例 – 汎用の除塵工程と製品回収

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産業界では、生産や輸送時に放出される粉塵対策が必要であり、粉塵除去技術は建設、製造、鉱業などの幅広い業界で使用されています。一般的な除塵用途には、木工や金属加工用の集塵システム、食品加工で使用される集塵機、塗装施設や製薬クリーンルームの排気システム等があります。除塵は、安全で健康的な作業環境を維持し、機器の故障やダウンタイムのリスクを最小限に抑えるだけでなく、製品の損失や二次汚染を防ぐためにも不可欠です。

製品損失・二次汚染の防止

二次汚染を防止し、適切に製品を回収することは重要です。複数の粉塵発生源がある場合は、各発生源から捕集された粉塵は、局所排気システム(LEV)を介して中央集塵ユニット(カートリッジやバグフィルターユニット等)に運ばれるため、製品の回収効率が低下します。例としては、食品フレーバーや顔料等の製品を別のラインで梱包する工程があります。このプロセスは、通常は低効率のサイクロンが装備されているため、製品回収効率が低く留まります。また、クロスコンタミネーションが原因で製品損失につながる可能性もあります。正しく設計された高効率サイクロンを使用した場合は、各充填ユニットにおける製品損失を90%以上削減できる可能性があります。

このような損失は、多品種少量生産のラインにおいても発生します。例えば、上の図のように、異なる粉体を使用する塗装プロセスにおいては、LEVに到達した未使用の粉体を回収する必要があります。別の例としては、粉砕プロセスにおいて、異なる原料粉末あるいは粒子サイズを加工するケースもあります。バグフィルターユニットで捕集された微粉末は、フィルター繊維と接触します。これにより、二次汚染が避けられないだけでなく、品質上の観点から製品として使用できない可能性もあります。高効率サイクロンを使用した場合は、損失が大幅に削減されるだけでなく、フィルターエレメントを交換する必要がなく、サイクロンをその場で容易に洗浄できるため、製品の切り替えに必要なダウンタイムを短縮できるという利点があります。

ACSの高効率サイクロンは、微細な粒子の場合においても損失を劇的に削減することが可能です。すべてのモデルは、設置時の要件を満たすために、個別に最適化設計を行います。小型のサイクロンユニットについては、トリクランプのみを使用することによって分解可能な構造とし、迅速かつ手間のかからない分解洗浄が可能です。

アドバンスド・サイクロン・システムズ(ACS)は、PACyc(サイクロンにおける粒子凝集)モデルをサイクロンの最適化シミュレーションに組み入れた高効率サイクロンの専業メーカーです。2023年に、当社と日本における独占販売契約を締結しました。スプレードライヤーやスプレークーラー、フリーズグラニュレーターといった当社の製品群のみならず、幅広い粉体回収および排出ガス制御分野において、高効率サイクロンを提供しています。ACS は、現在までに37 か国で 400 件を超えるサイクロンを納入しています。

当社は、ACSサイクロンを使用したスプレードライヤー、スプレークーラー、フリーズグラニュレーターを取り扱っています。積み重ねた経験と実績から、要求品質を満たした最適なプロセス設計を行います。また、当社は、スプレードライヤー、スプレークーラー、フリーズグラニュレーターの粉体製造だけではなく、前後工程を含めたテスト・分析・測定サービスを提供しています。国内二拠点のパウダーテクニカルセンターおよびASEANパウダーテクニカルセンターの計三拠点において、顧客の課題を解決するために日々運営しています。2023年に新設した第二パウダーテクニカルセンター(PTC2)では、国内最大規模の分析・測定装置を取り揃えています。粉体加工だけではなく、原料調製から分析・評価までワンストップで対応する事が可能です(粉体テスト・分析・測定サービス詳細粉体委託加工サービス詳細)。

当サービスをご紹介する特設サイトプリス粉ラボを新たにリリースしました。サービスや施設の詳細、また技術資料もご案内していますので、ぜひアクセスしてください。

※掲載している写真は、実際のプロジェクトとは異なり、イメージとして使用している場合があります。

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