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ACS高効率サイクロンの利用例 – ナノ粒子

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ナノ粒子は、直径がナノメートル単位で測定される超微粒子です。1ナノメートルは10億分の1メートルに相当します。ナノ粒子は、単位体積当たりの表面積が大きいため、分子間の相互作用が働きやすく、粗大粒子と比較して独特の特性と挙動を示します。そのため、ナノ粒子は、その独特な特性を活かしてドラッグデリバリーや化粧品、電子材料等の分野において、多様な用途で利用されています。

ナノ粒子には、以下のような材料があります。

量子ドットを含む半導体ナノ粒子

太陽電池、エレクトロニクス、バイオマーカー、生体イメージング等に役立つ光学特性を持つナノ粒子
材料例:CdS、CdSe、CdTe、ZnS、ZnO、Siナノ粒子

金属ナノ粒子

触媒、医療、エレクトロニクス等で使用される金属ナノ粒子
材料例:金、銀、銅

ナノカーボン

化粧品、複合材料、ドラッグデリバリー、エレクトロニクス等で使用されるナノカーボン
材料例:カーボンナノチューブ、グラフェン、フラーレン

ナノポリマー

化粧品、食品カプセル化、ドラッグデリバリー等で使用されるナノポリマー
材料例:ポリスチレン、ポリ乳酸

ナノ粒子の製造法には、以下のようなプロセスがあります。

塩添加噴霧熱分解

金属塩を熱分解炉に噴霧し、液滴が蒸発することによって粒子を形成します。熱分解後に塩を除去し、ナノ粒子を生成します。

化学気相成長(CVD)

前駆体を気化チャンバーに注入し、堆積させることによってナノ粒子を形成します。

アーク放電

アーク放電により金属イオンを発生させることにより、ナノ粒子を堆積させて形成します。

レーザーアブレーション

金属または金属塩をレーザーで照射して蒸発させ、その後急速に凝縮させてナノ粒子を形成します。

ソノケミカル合成

超音波を用いて金属または金属塩のナノ粒子を形成します。

ナノ粒子は、気体との分離において課題があります。ナノ粒子は非常に小さいため、通常のサイクロンやその他の機械的分離プロセスで捕集することは困難です。ナノ粒子は、バグフィルターの細孔を容易に通過します。また、電気集塵機を使用する場合は、フィルターの滞留時にナノ粒子の特性が変化して劣化することがあります。

アドバンスド・サイクロン・システムズ(ACS)の製品群には、静電再循環機能を備えたサイクロン(ReCyclone EH)があります。静電再循環によって粒子を直接捕集することにより、粒子の劣化や凝集を回避します。ReCyclone EHは、メディアン径が約1μm のZnOナノ粒子の捕集効率を95%以上、20~30nmのシリコンナノ粒子の捕集効率を90%以上で達成した実績があります(参考:NASA記事:31ページ)。

アドバンスド・サイクロン・システムズ(ACS)は、PACyc(サイクロンにおける粒子凝集)モデルをサイクロンの最適化シミュレーションに組み入れた高効率サイクロンの専業メーカーです。2023年に、当社と日本における独占販売契約を締結しました。スプレードライヤーやスプレークーラー、フリーズグラニュレーターといった当社の製品群のみならず、幅広い粉体回収および排出ガス制御分野において、高効率サイクロンを提供しています。ACS は、現在までに37 か国で 400 件を超えるサイクロンを納入しています。

当社は、ACSサイクロンを使用したスプレードライヤー、スプレークーラー、フリーズグラニュレーターを取り扱っています。積み重ねた経験と実績から、要求品質を満たした最適なプロセス設計を行います。また、当社は、スプレードライヤー、スプレークーラー、フリーズグラニュレーターの粉体製造だけではなく、前後工程を含めたテスト・分析・測定サービスを提供しています。国内二拠点のパウダーテクニカルセンターおよびASEANパウダーテクニカルセンターの計三拠点において、顧客の課題を解決するために日々運営しています。2023年に新設した第二パウダーテクニカルセンター(PTC2)では、国内最大規模の分析・測定装置を取り揃えています。粉体加工だけではなく、原料調製から分析・評価までワンストップで対応する事が可能です(粉体テスト・分析・測定サービス詳細粉体委託加工サービス詳細)。

当サービスをご紹介する特設サイトプリス粉ラボを新たにリリースしました。サービスや施設の詳細、また技術資料もご案内していますので、ぜひアクセスしてください。

※掲載している写真は、実際のプロジェクトとは異なり、イメージとして使用している場合があります。

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