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スプレーコンジーリング(噴霧冷却凝固)によるコーティング、マスキング、マイクロカプセル化

  • #スプレークーラー

スプレーコンジーリング法は、粉体製造時にコーティング、マスキングおよびマイクロカプセル化を行うことが可能です。スプレークーラーを用いた噴霧冷却凝固プロセスは、溶融物質を冷却した気流中に噴霧し、急速に冷却凝固させることによって、球状の造粒体を連続的に製造します。加熱融解した物質内に芯物質を分散させることにより、冷却凝固した造粒体に芯物質を封じ込めます。スプレーコンジーリングによる造粒体は、球状で流動性に優れ、シャープで安定した粒度分布が得られます。造粒体は、ビーズやプリルとも呼ばれ、一般には数十μm~数mmの範囲において製造することが可能です。

膜を形成する目的は、主として以下があります。
・粒子の造粒
・液状物質の粉末化
・芯物質の保護と安定化
・芯物質の放出速度制御

基剤としての融解物質は、ワックス、乳化ワックス、パラフィン、飽和脂肪酸、グリセリン、ステアリルアルコール、PEG、モノ・ジ・トリグリセリド等があります。

アプリケーションは、食品や医薬品、化学品を中心に広汎な利用例があります。ステアリン酸などの飽和脂肪酸を基剤とした各種機能性食品および医薬品中間材料、リン脂質、パーム油乳化ワックス、ステアロイル乳酸ナトリウム、オメガ 3脂肪酸、オメガ6脂肪酸、難溶性医薬品マイクロカプセル、機能性樹脂、ポリマー等があります。溶融物質を膜物質として、融解液に芯物質を混合することにより、容易にカプセル化を行うことが可能です。スプレードライ法と異なり、融解液内に溶媒がほとんど存在しないため、カプセル化効率は高くなります。そのため、油脂産業を中心に様々な分野で使用されています。

スプレークーラー(噴霧冷却凝固装置)は、比較的安価かつシンプルな連続式プロセスで、流動性の良い球状の造粒体を製造することが可能です。スプレードライヤーと比較した場合、大容量の熱源を必要としないため、エネルギー効率は高くなります。プロセスは、単一工程で連続的に大量生産を行い、粉砕、分級、顆粒化等の工程を省略することが可能です。スプレークーラーは、原料調合やプロセス設計を適切に行うことにより、芯物資が完全に埋包された造粒体だけではなく、一部が表面に露出した造粒体など、目的に応じた粒子設計を行うことが可能です。

当社のスプレークーラーは、コーティング、マスキングおよびマイクロカプセル化工程における多数の実績があります。積み重ねた経験と実績から、要求品質を満たした最適なプロセス設計および運転条件設定を行います。液体噴霧方式は、ロータリーアトマイザー、二流体ノズル、一流体加圧ノズル、超音波ノズルから選定可能です。噴霧方式を選定する際には、噴霧液滴径だけではなく、物理的な接触および摩擦による影響も考慮にいれます。

当社は、スプレードライヤー、スプレークーラー、フリーズグラニュレーターの粉体製造だけではなく、前後工程を含めたテスト・分析・測定サービスを提供しています。国内二拠点のパウダーテクニカルセンターおよびASEANパウダーテクニカルセンターの計三拠点において、顧客の課題を解決するために日々運営しています。2023年に新設した第二パウダーテクニカルセンター(PTC2)では、国内最大規模の分析・測定装置を取り揃えています。粉体加工だけではなく、原料調製から分析・評価までワンストップで対応する事が可能です(粉体テスト・分析・測定サービス詳細粉体委託加工サービス詳細)。

当サービスをご紹介する特設サイトプリス粉ラボを新たにリリースしました。サービスや施設の詳細、また技術資料もご案内していますので、ぜひアクセスしてください。

※掲載している写真は、実際のプロジェクトとは異なり、イメージとして使用している場合があります。

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